2010年09月13日

大阪の風呂は石の風呂

まいはーい。松本康治です。
こまぎれに長々とお伝えしてまいりました大阪市港区・寿温泉さんの楽しみ方ですが、ようやく風呂に入る段階へとやってまいりました。
浴室の戸を開けて湯気の国へ足を踏み入れると、そこは石の世界です。

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石畳の床に、石の湯船。湯船の周囲の段から洗い場のカラン下まで、どっしりとした御影石でできています。
石の湯船は冷めにくく、湯冷めしないと言われます。あったかな石の段に腰かけて放心するのもオツなもの。
ビビンバも石焼のほうが200円くらい高いわけで、贅沢な気分で風呂を楽しむことができるのです。

江戸時代に喜多川守貞という人が書いた本に、大阪の銭湯の床は石造りであると書かれています。対する江戸の銭湯の床は木の板だったようです。
寿温泉さんで堪能できる石づくりの浴室は、なんと江戸時代からの大阪銭湯の伝統だったのですね。

ここでまたわれわれはスッポンポンで150年前の世界へとタイムスリップできるのであります。ありがたや〜。

そしてさらにここの浴室には、奥に秘密の部屋がございます。それが何かは、実際に行かれてのお楽しみということにしておきましょう。ほっほっほ。

ちゅーわけで、寿温泉さんの紹介はこれにていったん終了いたします。
弁天町の寿温泉へ、あなたもぜひどうぞ!
posted by ふろいこか〜 + 銭湯文化サポーター's at 09:18| 大阪 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 第4回(大阪・寿温泉) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月08日

天井と扇風機

まいはーい。松本康治です。
やっと台風が来て、ちょっと秋。うふふ。

長者湯さんの井戸を見ていただいたところでまたもや寿温泉さんへの逆戻り紹介でございます。
ややこしくて恐縮ですが、このさい大阪銭湯と京都銭湯を見比べながらお楽しみください。

さて素敵な番台でゼニコを払ったら脱衣場でスッポンポンになるわけですが、この脱衣場がまた渋い。
なんといってもこの豪勢な折り上げ格天井が泣かせます。

DSC_1293.jpg

格調高き広々空間。これぞ正調、ニッポンの銭湯の姿でございます。
んでその天井にはコイツがぶら下がっておるのであります。

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あぁ木製の2枚羽。こいつを回して風を送ろうという魂胆かと。

そして信じがたいことにみなさん、このレトロな昭和文化ミュージアム空間において、こともあろうに一糸まとわぬ全裸になることが許されているというからオドロキです。
嬉しいではありませんか。その幸せを噛みしめながら靴下など勢いよくシュポポッと脱いでしまおうではありませんか。
つづく。

posted by ふろいこか〜 + 銭湯文化サポーター's at 18:55| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 第4回(大阪・寿温泉) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月31日

寿温泉の番台

まいはーい。松本康治です。
第5回・京都長者湯編がオンエアされたというのに、その喜びを半減させる逆戻りレポート、1回前に登場した寿温泉の楽しみ方の続きです。
ははは。なんか妙な具合? ま、カマヘンよね。

で弁天町の寿温泉、その指先の指紋の摩擦で磨り減った入口の戸を開けると番台があるわけですが、これがまた味わい深い逸品なのでございます。

DSC_1298a.jpg

いかがでしょう、このおしゃれな半楕円のフォルム、色、ツヤ。入浴料金を払うにもドキドキします。
銭湯が地域の社交場でもあったころ、番台はその要としてこんなに素敵なものが作られていたのですね。
このゲージツ的な番台は大阪のいくつかの銭湯でまだ現役で活躍しているのを見ることができます。

寿温泉さんは、Vシネマの伝説的人気シリーズ「ミナミの帝王」第58作で重要なロケ地として使われています。
その映画の中にもこの番台が登場します。
おとうさんが娘と番台を交替するシーンで、「ほう、この小さな番台にはこうやって出入りするのか」と気づかされることでしょう。

ところで、ふろいこか〜ラジオには「若奥さん」の今井純子さんにご出演いただきましたが、この写真で番台に座っておられるのは、その一つ上のおかみさんです。上品でやわらかな物腰と会話で、この銭湯に通うすべてのお客さんに慕われる、ザ・寿温泉といってもいい存在。
このおかみさんがここに座っておられるだけで、寿温泉はさらに落ち着いたオーラに包まれ、なんともいえない上質のくつろぎ空間となるのです。(つづく)

寿温泉の地図コチラ
http://www.mapfan.com/m.cgi?MAP=E135.27.36.1N34.40.4.1&s1=%A2%A9552%2D0007%20%C2%E7%BA%E5%C9%DC%C2%E7%BA%E5%BB%D4%B9%C1%B6%E8%CA%DB%C5%B7%A3%B4%2D%A3%B1%A3%B0%2D%A3%B1%A3%B2


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2010年08月25日

年月のツヤ

まいはーい。松本康治です。
寿温泉さんの楽しみ方、の続きです。

暖簾をくぐると、広々とした玄関スペース。ここも落ち着いた昭和の香りが漂います。

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靴を脱いで、脱衣場へと進むべく入口の戸に手をかけた瞬間、ここがポイントです!

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(内側から見たところ)

いかがですか、この磨耗。
人間の指先のヒフによるわずかな摩擦だけで、ここまで磨かれてしまうとは。

みんながお風呂に入りたくて、ここに手をかけて戸を開けてきました。
寿温泉とともに歩んできた弁天町の人々の歴史がここに刻まれているのです。

さて、では番台でオカネを・・・っと、この番台がまたアンタ!(続く)
posted by ふろいこか〜 + 銭湯文化サポーター's at 23:17| 大阪 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 第4回(大阪・寿温泉) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月23日

寿温泉の楽しみ方

まいはーい。松本康治です。
銭湯の水風呂のためにあるような、暑くて暑くてナイスな夏ですね。

先日ひさしぶりに寿温泉さんへいってきました。
いやー、ここはいつ行っても大阪の伝統的銭湯のいいところをたっぷりと味わえる名銭湯ですな〜。

寿温泉さんでは第4回目のラジオ収録をさせていただきましたが、そのすぐあとに聖天湯まつりがあったため、じゅうぶんに御紹介できていませんでした。
そこで、あらためて少しずつ紹介させていただきましょう。

寿温泉さんは環状線の弁天町駅から徒歩5〜6分。
着いたらまず、玄関上部の屋号をお見逃しなく。モザイクタイルで描かれています。

DSC_1417.jpg

大阪にはこのモザイク屋号の銭湯がいくつか残っていますが、こういう面倒な仕事を丁寧にしてくれる職人さんは今でもどこかにおられるのでしょうか。
とにかく貴重なものだと思われます。

ではでは、中へと参りましょー。(つづく)

寿温泉の地図コチラ
http://www.mapfan.com/m.cgi?MAP=E135.27.36.1N34.40.4.1&s1=%A2%A9552%2D0007%20%C2%E7%BA%E5%C9%DC%C2%E7%BA%E5%BB%D4%B9%C1%B6%E8%CA%DB%C5%B7%A3%B4%2D%A3%B1%A3%B0%2D%A3%B1%A3%B2
posted by ふろいこか〜 + 銭湯文化サポーター's at 18:46| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 第4回(大阪・寿温泉) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする